賃貸でも分譲でも自分の狙ってた物件の内見予約をしたのに
他の人に先に取られたといったことがよく起こります。
では内見予約した物件を取られるのにはどういった理由があるのか、狙ってた物件を
先に取られないようにするにはどうすれば良いのかなどを詳しく見ていきましょう。
内見予約した物件を先に取られる理由
内見予約した物件を先に取られる理由として1つ挙げられるのが
「物件情報更新のタイムラグ」です。
実際に不動産業者などの店舗に足を運んで物件探しする場合には、
基本的に提示される物件情報は最新のものとなります。
しかしネットの物件情報は更新されるまでに多少のタイムラグが生じます。
店舗であれば、内見予約した時点で実は先に他の人に取られていたといった事態は
起きにくいです。
ところがネットでは情報更新のタイムラグによって、
内見予約した時点で実は既に契約済みだったということもあるわけです。
ネットの物件情報は不動産業者が手作業で行っているため、
繁忙期である1~3月は特に情報更新にタイムラグが生まれやすくなっています。
ただし店舗であっても内見予約した後に他の人に取られてしまうことがあるので
注意してください。
内見までに時間をかけすぎている
内見予約したのに先に他の人に物件を取られる理由としてもう1つ
「内見までに時間をかけすぎている」ことが考えられます。
学生なら多少時間の融通はききますが、社会人だと平日昼間は仕事なので
物件の内見は基本的に土日など休みの日に予約を入れることになります。
「次の土日は予定があるから内見は再来週の土日に」といったことがあるかも
しれませんが、それでは遅すぎるのです。
自分が狙っているということは他の人にも狙われている可能性が高く、
内見までに時間をかけているとその間に成約してしまうことが十分に考えられます。
気に入った物件を見つけたらできるだけ早く、可能であれば即日
遅くても1~2日のうちには内見をするようにしましょう。
できるだけ早く内見をすることで、
内見するまでの間に他の人に先に物件を取られるリスクが低くなります。
契約を決断するのが遅い
狙ってた物件を先に取られる理由としては「契約を決断するのが遅い」という理由も
考えられます。
先の内見までに時間をかけすぎるのと同様に、内見してから契約までに時間を
かけすぎると他の人に物件を取られる可能性が高くなってしまうのです。
内見したら即断即決できるのがベターですが、
遅くとも1~2日程度で入居申し込みを決断しましょう。
それ以上決断に時間がかかるようであれば、
その間に他の人に物件を取られても仕方がないです。
内見して1~2日で決断できないということは、その物件に何かしら気に入らない
ところがあるのかもしれないので他の物件を探した方が良いかもしれません。
おとりとして利用されている物件
入居者が居ないので内見予約をしようとしたら「今ちょうど成約しました」と言われる
物件は「おとり」として使われている可能性が高いです。
分譲物件でおとりはあまり見られませんが、
賃貸ではおとり物件を使った営業方法が現在でも行われていることがあります。
入居者が決まっている条件の良い物件をおとりしてネットに掲載、
問い合わせしたお客さんを店舗に呼び寄せます。
お客さんが店舗に来た時点で「今ちょうど成約しました」と言って、
他の物件を紹介するといった営業方法です。
おとり物件を使った営業では不動産業者にとって利益率の高い物件を
紹介されることが多くなっています。
さすがに大手の不動産業者がおとり物件を使った営業を行っていることは少ないと
思いますが、個人経営の不動産業者では現在でも行われていることがあります。
ただし実際に店舗に足を運ぶまでの僅かな間に他の人に物件を取られてしまうことも
あり、必ずしもおとり物件ではないケースもあるので注意です。
狙ってた物件を先に取られたら
ものすごく気に入って狙ってた物件を先に他の人に取られた場合には
「キャンセル待ち」の申し込みをしましょう。
成約済みといっても実際に入居が決まったわけではありません。
先に申し込みをした人が入居審査に落ちることも考えられますし、
正式契約ではなく仮押さえしているだけということも考えられます。
実際に審査落ちや仮押さえだけで正式に契約まで至らないケースは
約40%もあるとされており、キャンセル待ちは有効な手段なのです。
ただしキャンセル待ちを受け付けている不動産業者はほとんどありませんから、
基本的には「キャンセルになったら連絡ください」とお願いすることになります。
キャンセル待ちで不動産業者から連絡が入った場合には申し込みが前提となるので、
そのつもりでキャンセル待ちを申し込んでください。
同じ建物内で空き部屋が無いか確認
狙っていて先に取られた物件が集合住宅の場合は、
同じ建物内に他に空き部屋が無いかを確認しましょう。
角部屋と中部屋、階層の違いはあるかもしれませんが、同じ建物内であれば
間取りなど狙ってた物件とほぼ同じ条件の部屋が見つかる可能性が高いです。
まだネットに掲載前の退去予定の部屋があるかもしれません。
ネットで探すよりも不動産業者に直接問い合わせる方が
いち早く物件情報が手に入ることもあります。
狙ってた物件が成約済みになっても、
諦めずに不動産業者に同じ建物内で他に空き部屋が無いかを確認すると良いですよ。
こまめに物件情報をチェックする
狙ってた物件を先に取られた場合は、
これまでよりも物件情報をこまめにチェックすることも重要です。
不動産業者にとって繁忙期である1~3月は入退去が頻繁に発生するので、
短期間で物件情報が大幅に入れ替わります。
こまめにチェックしておくことで、
狙ってた物件と同等以上の条件の物件が見つかる可能性があるのです。
繁忙期以外は物件情報の入れ替わりが少ないですから、
複数のサイトを併用してより多くの物件情報に触れるようにすると良いでしょう。
サイトによって多少取り扱っている物件が違っており、
これまで使っていたサイトには無かった好条件の物件が見つかる可能性があります。
狙ってた物件を先に取られないようにするには
狙ってた物件を他の人に先に取られたといったことにならないようにするには、
気に入った物件を見つけたらまず「すぐに問い合わせ」をすることです。
自分が目を付けた物件は他の人も目を付けている可能性が高く、
1~2日迷っている間に成約済みとなってしまう可能性が高いです。
気に入った物件を見つけたらすぐに問い合わせて、
できれば即日か翌日に内見の予約を入れるようにしましょう。
すぐに問い合わせて内見予約を入れたからと言って先に取られることが
無くなるわけでありませんが、迷っているよりはそのリスクが低くなります。
特に賃貸物件の申し込みでは早い行動早い決断が重要ですから、
気に入った物件を見つけたらできるだけ早く行動しないといけません。
物件を仮押さえしておく
気に入った物件の内見をしたら「仮押さえ」をしておくこと、
他の人に先に取られるリスクが回避できます。
仮押さえをするとサイトや店舗での募集が一時的に停止されるので、
自分が決断する前に他の人に取られる心配がありません。
ただし仮押さえできる期間は限られており、長くても数日程度ですから
申し込みするにしてもしないにしても早い決断が求められます。
また物件によっては仮押さえができないこともあり、
特に人気物件は仮押さえをすることが難しいです。
不動産業者によっては人気物件でも仮押さえの対応をしてくれるケースがあるので、
とりあえず仮押さえできないか不動産業者に確認すると良いでしょう。
退去予定物件は内見より先に仮押さえ
狙っているのが退去予定物件なら、
内見するよりも先に仮押さえしておくのがおすすめです。
退去予定物件は現状はまだ入居者が居る状態なので、
即入居可物件のようにすぐ内見ができません。
しかし退去が完了して内見ができるようになると、
自分が内見するよりも先に他の人に取られてしまう恐れがあります。
退去予定の段階で仮押さえしておけば、
現在の入居者が退去して内見可能となってもサイトなどに物件情報が掲載されません。
情報が掲載されなければ先に他の人に取られる心配が無いので、
しっかりと内見して申し込むかどうかを考えられます。
ちなみに仮押さえは申し込み前提ではありませんから、
仮押さえ後に内見して物件が気に入らなければ申し込みをしなくてもOKです。
内見した日に申し込む
狙ってた物件を他の人に取られない方法として一番手っ取り早いのは、
内見したその日に申し込んでしまうことです。
内見できている時点でその物件には申込者は居ませんから、
内見と同時に申し込めば成約となります。
もちろんその後の入居審査をパスする必要があるものの、
申し込みさえ済ませてしまえば先に取られる心配はありません。
ただし焦って即断すると入居後に「思ってたのと違う」といったことになるので、
即断するなら内見で細かいところまで隈なくしっかりとチェックしておく必要があります。
専任物件から探す
狙っている物件の競争率を下げるには「専任物件」から探すのも1つの方法です。
賃貸物件にはどの不動産業者でも扱える「一般物件」と特定の業者しか扱えない
「専任物件」の2種類があります。
一般物件は多くのサイトに情報が掲載されているため、
より多くの人の目に触れることになります。
条件の良い物件だと、よほどこまめにチェックしていないと物件情報を見つけた時点で
成約済みとなっている可能性が高いです。
ところが専任物件は扱える業者が限られているので、
サイトなどで物件情報が人の目に触れる機会も少なくなります。
それでも条件の良い物件だとすぐに成約済みとなる可能性が高いですが、
一般物件よりは競争相手が少なくなるのでおすすめです。
狙っている物件がおとりかどうか見極める方法
好条件だけど申し込みも内見もできないおとり物件に引っかかっては、
貴重な物件探しの時間が無駄になってしまいます。
狙っている物件がおとりかどうかはネットの情報だけでは分からず、
実際に問い合わせるしか見分ける方法はありません。
取り扱っている不動産業者に内見を現地集合で申し込むと、
狙っている物件がおとりかどうかが見分けられます。
おとり物件だと内見ができないので、不動産業者は内見を申し込んできたお客さんに
必ず店舗での待ち合わせを提案してきます。
お客さんが店舗に来たら内見できないことを伝えて、
店舗で別の物件を紹介するといった流れになるのです。
不動産業者が現地集合をOKしてくれれば内見ができるということですから、
おとり物件である可能性は極めて低くなります。
一昔前ならともかく、周辺の地理に詳しくなくてもスマホのナビアプリで目的地まで
たどり着くのはそれほど難しくありません。
「場所が分かりにくい」などと理由を付けて店舗に来るように促す場合は、
ほぼおとり物件だと思って間違いないですよ。
先に取られる可能性がある物件の条件
先に他の人に取られるということは狙ってたのが人気物件だということになりますが、
先に取られる可能性のある人気物件の条件とはどんなものなのでしょうか?
特に初めて一人暮らしを始めるといった人に人気なのが「新築」「築浅」の物件です。
築年数が浅いほど家賃は高くなるものの、
内装や外装がきれいで設備も最新のものが導入されています。
内装や外装、間取りにはトレンドが取り入れられていますし、
セキュリティ対策もバッチリ施されているケースが多いです。
親御さんはこれから一人暮らしを始めるお子さんが心配ですから、
少しでも設備が整っていて安全性の高い物件を勧めます。
実際には家賃との相談にはなるものの、新築や築浅の物件はかなり人気が高いので
情報が掲載されるとすぐに成約済みとなる可能性があるのです。
築浅より新築の方がより人気が高いですから、築3~5年ぐらいまで幅を広げて
探すと条件の良い物件が見つかりやすくなります。
駅近
特に東京や大阪などの都市部、その周辺のベッドタウンと言われる地域だと
「駅近」物件が人気です。
車移動がメインとなる郊外なら駅との距離は気にしないですが、電車などの
公共交通機関移動がメインとなる都市部だと駅近であることが何よりも重要となります。
駅周辺にはコンビニやスーパーなどの商業施設も多いですし、
人通りも多いので安全性も比較的高いです。
駅に近ければ近いほど人気も高くなりますから、駅からギリギリ徒歩圏内ぐらいで
探すと競争率の低い良い物件が見つかるかもしれません。
設備や条件が整っている
賃貸物件を探す人に人気の設備や条件が揃っている物件は必然的に人気が高く、
すぐに成約済みとなる可能性が高いです。
賃貸物件の設備としては
・風呂、トイレ別
・宅配ボックス有
・セキュリティが充実
などが人気となっています。
条件は
・2階以上
・角部屋
・南向き
・ペット可
などといったところです。
上記の設備・条件が揃っていればいるほど人気が高く、
物件情報が掲載されるとすぐに成約済みとなります。
物件探しの際は多くを求めるのではなく、優先順位を決めて譲れない設備・条件を
1~2つに絞ると良い物件が見つかりやすいです。
まとめ
狙っている物件を先に他の人に取られないようするには何より「スピード」が重要です。
物件情報を見つけるスピード、内見を申し込むスピード、入居を申し込むスピードと
いったように物件を見つけてから入居を申し込むまでスピード勝負となります。
人気物件から先に入居者が決まっていきますから、「もっと良い物件があるかも
しれない」などと迷っていると自分の条件に合う物件が無くなってしまうかもしれません。
気に入った物件を見つけたらその日の内に内見、成約まで行くぐらいの気持ちで
スピード感を持って物件探しをしてください。
ただしスピード感は重要ですが、
焦りは禁物ですから内見ではしっかりと物件の設備や条件をチェックしておきましょう。